産業用ロボットSIer 300社掲載

2021.09.30

外観検査ロボットの導入と活用方法!導入事例とおすすめSler5選!

製品を出荷する前に、表面についた汚れやバリ、傷、欠けなどのチェックが必要です。これが外観検査です。今回は外観検査ロボットの導入手順やおすすめSlerを紹介していきます。

この記事の結論

・外観検査ロボットはロボットと画像処理システムで構成されている
・外観検査ロボットは検査工程の自動化につながり、労働生産性を大きく向上させる
・小ロットや多品種少量生産のラインでも外観検査ロボットが活用できる

外観検査ロボットの特徴

外観検査ロボットはロボットだけでなく、チェックのための画像検査装置がついているのが大きな特徴です。カメラ、レンズ、照明、画像処理ソフトなどを用いて製品をあらゆる角度から検査します。ロボット部分は多関節ロボットが利用されるのが一般的です。

外観検査ロボットの導入手順

外観検査ロボットを導入する場合、ロボットシステムの構築が必要です。システムはロボットSlerとの共同作業で進めていきます。

導入の流れは以下の通りです。

  • ①ロボットシステム導入目的
  • ②システム計画策定
  • ③計画に基づくシステム設計・製造
  • ④テスト・試運転
  • ⑤本稼動
  • ⑥点検・メンテナンス

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外観検査ロボットを導入するときのポイント

外観検査ロボットの導入ポイントは以下となります。

  • 導入目的を明確にする
  • 導入費用がその効果に見合うのか確認する
  • 梱包用ロボットに関する情報収集をする
  • 「提案依頼書(RFP)」を作成する
  • 導入を依頼する会社を選ぶ

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外観検査ロボット導入するときに同時に導入したい周辺機器

外観検査ロボットを導入する際、同時に導入したい周辺機器について紹介します。

ベルトコンベア

ベルトコンベアは、台車の上に輪状のベルトを乗せて、回転させることで製品を移動させる設備です。ラインで製品を搬送する中に検査ロボットを組み込むことで検査工程の自動化が可能になります。

3Dカメラ

外観検査にはカメラが必要不可欠です。複雑な構造の製品では、2Dのカメラでは発見しにくい傷やバリなどもあります。3Dカメラを取り入れることで、精度の高い外観検査につながります。

画像センサ

外観検査をするにはカメラだけでなく、カメラで撮影した画像をデジタル信号に変えてデータ化する画像センサが必要です。

画像センサにより、色や汚れ、傷などがあるか、検査が可能になります。

外観検査ロボットの導入事例

外観検査ロボットは様々な製品に活用できます。外観検査ロボットの導入事例を確認していきます。

眼内レンズの検査工程のロボット化

眼内レンズの検査は、約5000枚の寸法検査と光学検査が必要です。また、非常に小さく、透明なので人がハンドリングするのが難しい製品です。

この工程にロボットと光学自動検査装置を導入し、不適合な製品はロボットがピッキングするようにしました。

工程の人数を7人から1.7人と大幅に削減し、労働生産性を大きく向上させました。

通貨機器などの組立検査工程へのロボット導入

通貨機器は多品種・少量・変量で生産で、検査工程は作業者の熟練が必要な工程でした。この組立検査工程に双腕ロボットを導入します。

双腕ロボットがカメラやライトを自由に持ち替えることで任意の位置からの検査が可能になり、組立不良を発見します。労働生産性が4割向上しただけでなく、品質面でも効果が現れました。

航空用ターボファンエンジンの外観検査工程へのロボット導入

エンジンの検査工程には複数の作業者が長時間従事しており、生産性の向上や品質リスクが課題でした。そこで多関節ロボットを用いて自動化を図りました。

エンジンセット後、ロボットが自動で各箇所を撮影し、ソフトで各部の検査・判定を行います。検査工程の34%を自動化するとともに生産性も向上しました。

特注精密金属加工品の検査工程へのロボット導入

航空宇宙など特注精密加工品は精度や品質保証が厳しく、数値管理が重要視されます。これまで人間が行っていた穴径検査やネジ検査に多関節ロボットを導入します。

1日の生産量が2.5倍に増えるとともに、過酷な作業の代替にもつながりました。

ダイカスト鋳造品の検査工程へのロボット導入

ダイカスト鋳造品は国内企業では完全無人化での全数検査ロボットができていません。この検査工程に多関節ロボットを導入し、夜間無人化での全数検査を目指しました。

製品をカメラで検知し、ロボットで整列させ、様々な位置から外観検査を行います。全数外観検査が可能になると同時に、作業軽減や人材不足の解消が期待できる結果になりました。

外観検査ロボットの導入が得意なSIer

ロボットシステムはSlerと共同で進めていきます。外観検査ロボットを得意とするSlerをご紹介します。

株式会社ロボプラス

引用元:株式会社ロボプラス HP

株式会社ロボプラスは中小企業のロボット導入をサポートする企業です。ロボットメーカーやシステム会社だけでなく、公的制度にも精通しており、お客様の業務にフィットするロボットを企画してくれます。

対応業種金属製品、機械器具、食品
対応プロセス課題明確化
ロボット設計
制御設計
安全設計
ロボットコンサル
住所兵庫県伊丹市桜ヶ丘2丁目1-10-203
URLhttps://www.roboplus.co.jp
ロボットスクールの有無
ロボットショールームの有無

引地精工株式会社

引用元:引地精工株式会社 HP

引地精工株式会社は、生産現場を支えるプロフェッショナル集団として生産ラインの省力化や自動化を推進してきました。特に検査装置に力を入れており、HS-IR100は組立ライン、目視検査ラインなどの様々な生産現場に直接導入も可能なロボットです。

対応業種自動車、自動車部品、航空機部品
対応プロセス仕様提案
設計組立
アフターサービス
住所宮城県岩沼市吹上2丁目8-28
URLhttp://www.hikichiseiko.com
ロボットスクールの有無
ロボットショールームの有無

株式会社デクシス

引用元:株式会社デクシス HP

株式会社デクシスは高度な画像処理技術とシステム化技術を持ち、外観検査のトータルシステムを提案する会社です。

特に人型外観検査システム「外観けんた君」はこれまで目視検査しかできなかった多品種小ロット製品や形状の異なる製品の検査もできるシステムになっています。

対応業種機械機器、製缶、製薬品
対応プロセスヒアリング設計
製作組立
立会アフターフォロー
住所千葉県船橋市本町2-1-34 船橋スカイビル
URLhttps://decsys.co.jp
ロボットスクールの有無
ロボットショールームの有無

三明機工株式会社

引用元:三明機工株式会社 HP

三明機工株式会社は、最新のロボット技術と機械、電気を融合させたトータルシステムインテグレーターです。初めてロボットを導入する中小企業にも親身に相談に乗り、最適な提案をしてくれる企業です。

対応業種機械機器、金属製品、プラスチック製品
対応プロセス課題明確化
ロボット設計
制御設計
安全設計
ロボットコンサル
住所静岡県静岡市清水区袖師町940
URLhttps://www.sanmei-kikou.co.jp
ロボットスクールの有無
ロボットショールームの有無

株式会社HCI

引用元:株式会社HCI HP

株式会社HCIは、工場の自動化とロボットシステムを提供する企業です.

ロボットシステムだけでなく、AIシステムも構築する日本で唯一の会社であり、各種検査工程へのロボット導入している企業です。

対応業種自動車部品、電機、ケーブル品
対応プロセス課題明確化
ロボット設計
制御設計
安全設計
ロボットコンサル
住所大阪府泉大津市式内町6-30
URLhttps://www.hci-ltd.co.jp/
ロボットスクールの有無
ロボットショールームの有無

メーカーごとの外観検査ロボットの特徴

多くのメーカーが外観検査ロボットを製作しています。メーカー別に特徴をまとめます。

デンソーウェーブの特徴

デンソーウェーブ株式会社はQRコードなどの自動認識機器や産業用ロボットを開発、製造するリーディングカンパニーです。

垂直多関節ロボット「VSシリーズ」や人協働型ロボット「COBOTTA」など外観検査工程に最適な製品がラインナップされています。

安川電機の特徴

大手産業用ロボットメーカーである株式会社安川電機は多様なロボットを取り扱っています。垂直多関節ロボット「MOTOMAN-HCシリーズ」、双腕ロボット「MOTOMAN-SDAシリーズ」など、ビジョンセンサとの組み合わせで、精度向上が可能な外観検査ロボットを扱っています。

ABBの特徴

ABB株式会社はスイスに本社を置く多国籍企業の日本グループの会社です。大手産業用ロボットメーカーの一つです。「SDQI」はABBが開発した新しい検査セルで3Dカメラを搭載し、品質管理試験を10倍速くするセルシステムです。

まとめ

今回は外観検査ロボットの導入とその活用方法、おすすめSlerを紹介していきました。

外観検査ロボットを導入して、検査の自動化を目指していきましょう。

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