産業用ロボットSIer 300社掲載

2023.04.26

ロボットの目に求められる機能とは?多様化するセンサー技術を解説

ロボットの目に求められる機能とは?多様化するセンサー技術を解説

ロボット技術の進化にともない、目を持つロボットが人にもたらす利便性も広がってきています。

ロボットの目には、人とは異なるさまざまな特徴があります。技術的な仕組みや、具体的な活用シーンを知ることで、ロボットに対する知識も深められるでしょう。

当記事では、センシングなどの具体的な機能の解説や、目を持つロボットが活躍する作業分野についてご紹介します。

ロボットの目に関する知識を習得されたい方は、参考にしてみてください。

ロボットの「目」について

ロボットの「目」について

ロボットの目は、一般的にセンサーとしての機能を有していることが多くあります。

センサーとして取り付けられた目は、周囲の環境から光や色、距離、動きなどの情報を収集し、それをプログラムされた処理に基づいて解析することができます。

例えば、工場の自動化において、ロボットの目を使って製品の品質検査や部品の位置認識などを行うことができます。

ロボットの目と人間の目の違い

ロボットの目と人間の目の違い

ロボットの目と人間の目にはどのような違いがあるのでしょうか。

ロボットの目は、センサーを介して周囲の環境から情報を収集し、その情報を処理して目的に応じた動作を行います。

対して人間の目は、物体を認識することで「見える」と感じます。ロボットのようにプログラムされた情報だけではなく、脳で処理する過程で多角的に情報を取得するため、複雑な情報まで読み取れる点に違いがあります。

しかし、その時の状況や感情などから見え方が変わることもあるのが人間の目の特徴でもありますが、ロボットにはそういった「揺らぎ」がなく、常に正確な情報を取得できます。

見えた物体に対する情報処理のパターンが一定でないのが人間の目である一方で、常に変わらぬ情報処理を行なうのがロボットの目の特徴になります。

センシングとは?

センシングとは?

ロボットが検知器や感知器、測定器などを用いて情報を取得する技術を総称してセンシングと呼びます。人間が視覚や触覚などから情報を感じ取るのと同じような機能といえるでしょう。

ロボットに目を搭載する目的としても、周辺環境の情報を取得するためのセンシング機能の搭載にあるといえます。

センシングによって、機械は周囲の環境について詳細な情報を収集し、その情報を利用して自己位置推定、物体検知、障害物回避、環境認識、制御などの機能を実現します。

社会で活躍するセンシング技術

社会で活躍するセンシング技術

センシングには多様な技術があり、用途に合わせたセンサーが生み出されています。

センサーには、「温度センサー」「超音波センサー」「角速度センサー」など多種多様な種類があり、スマホやゲーム機に搭載されている「ジャイロセンサー」は、人間の動きや傾きの情報を取得します。

これらのセンサーは、機械学習やディープラーニングなどのAI技術と組み合わせることで、より高度な自己学習や自己最適化が可能になっています。

IoTや産業用ロボットなどの分野でも広く活用されており、今後ますます高度なセンシング技術の発展が予想されます。

ロボットビジョンについて

ロボットビジョンについて

センシング技術の組み合わせにより生まれる技術に「ロボットビジョン」というものがあり、優れた動体視力を持つ産業用ロボット専用の動体視力システムを意味します。

ロボットビジョンは、高度な自律性を持つ産業用ロボットにとって必要不可欠な技術であり、高速で動く小さな対象物の認識や、人間のように多角的な視点から物体を認識することが可能となります。

これは、従来の工業用ロボットが行うことができなかったことで、柔軟性や汎用性が向上し、より高度なタスクをこなすことができるようになりました。

ロボットビジョンと相性がいい産業分野

ロボットビジョンと相性がいい産業分野

センシングの技術を活用し、ロボットビジョンを取り入れることで効果が発揮される産業分野は多くあります。

  • 製造
  • 航空・宇宙
  • アート・エンターテインメント

ここでは、上記3業種を例に活用ケースをご紹介します。

製造

製造ラインでは、柔軟かつ識別・精密な作業を可能にします。

物体の形状や色、輪郭、位置、方向などを認識して、さまざまな形状やサイズの物体を自在に扱うことができます。

複数のカメラやセンサーを使って物体を多角的に認識することができるため、微細な作業や高精度の作業を正確に実行します。

ロボットビジョンを製造業で活用することは、効率化の実現につながるといえるでしょう。

航空・宇宙

宇宙へ飛ばすロケットなどを製造する航空関連の業種においても、ロボットビジョンは活用されています。

宇宙空間での作業に必要な高度な機動性と精密性を提供するため、宇宙船の機器の点検や修理、ロケットの組み立てや打ち上げ、宇宙探査機の操作などの宇宙作業にも広く利用されています。

アート・エンターテインメント

近年では、作品の世界観を伝えるため、デジタル技術が用いられたアートも増えてきました。たとえば、展示会に来場した人間の動きを感知し、動的にコンテンツを変化させるインタラクティブコンテンツなどにもロボットビジョンは活用されています。

また、小さな虫や動物などを検知し、ロボットを通して人間に情報提供するエンタメ要素のあるコンテンツなども、ロボットビジョンの技術で実現できます。

ロボットに「目」を形作ることは人間社会にとって意味を持つか?

ロボットに「目」を形作ることは人間社会にとって意味を持つか?

ロボットと人間が共存する社会において、ロボットが人間と自然なコミュニケーションを行うことは重要です。そのためには、ロボットが人間と同様に視線を持ち、その視線が人間にとってどのような意味を持つのかを理解する必要があります。
現在、ロボットの視線が人間に与える影響について研究が進められている一方で、ロボットの目を形作ることが不可欠だとする考えがあります。
これは、人間と同じように視線を持つことにより、ロボットが人間と自然なコミュニケーションを取ることができるといわれているからです。
今後、ロボットが社会に浸透していく中で、ロボットの視線が人間に与える影響についての研究が重要になっていくでしょう。
このような研究は、ロボット技術の進歩に伴いますます重要性を増していくことが予想されます。

まとめ

まとめ

ロボットの目は、ロボット本来の役割を果たすために重要な機能が搭載されています。

今後も、より多くのシチュエーションに活用されることが予想される「センシング」や「ロボットビジョン」といった技術を実現するためにも、ロボットの目の進化は必要不可欠と言えるでしょう。

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