産業用ロボットSIer 300社掲載

2021.07.30

大阪府で産業用ロボットを導入するならお勧めのSler3選

大阪府で産業用ロボットを導入して、工場の自動化をお考えであれば、是非ご検討いただきたいSlerがあります。

  • 古賀機械製作所:生産ラインの自動化ロボットシステムを手掛けるSIer
  • HCI:幅広い業種むけにロボットシステムを提案するSIer
  • なんつね:食品工場の自動化を進めるSIer

この記事では上記3社の特徴をご紹介いたします。

古賀機械製作所

(出展:古賀機械製作所)

基本情報

古賀機械製作所は2000年9月設立、従業員数31名。

本社は大阪府堺市の他に、同じく堺市に第二工場を所有しています。事業内容は自動化装置・専用機・加工機の開発や製造です。

2000年の設立時はゴムパイプカット機やタップユニットなどを開発しており、2006年から産業用ロボットによる自動化装置の開発を開始しました。

その後、産業用ロボットによる加工設備の搬送工程の自動化や組み立て検査装置などを開発しており、2018年にはロボットショールームを開設しています。

現在ではロボット事業で扱うシステムが、出荷の2/3を占めるほどにまで成長しています。

対応業種自動車
対応プロセス画像処理、検査システム
住所大阪府堺市美原区今井 88-1
URLhttps://kogakikai.co.jp/
ロボットスクールの有無
ロボットショールームの有無

導入実績・導入事例

導入事例1:バラ積みワーク取り出し・投入ロボット

前工程が完了した製品を、従来は作業者が後工程のパレットに整列させて積み込みをしていました。しかし、ロット数が多く、工数が大きくかかる作業になっていました。

自動化するうえでの課題は、前工程を完了した製品がバラバラの姿勢になっていて、通常のロボットやローダーなどの搬送装置では難しいことでした。

そこで、対策としてばら積みされた製品をカメラで撮影した情報をもとに、3次元画像処理を行い、ロボットの姿勢を制御してワークをチャックできるようにしました。

またこの技術開発により、製品の形が違う別の品種にも対応できます。

導入事例2:組立・アッセンブリ検査装置

組立、検査工程を従来3人の作業者で実施しており、人員不足から外注に依頼していました。

部品の組み立て作業と検査作業を、すべて産業用ロボットによるシステム化で対応可能にしました。

作業者が3人から1人へ減少できたことの他にも、タクトタイムを5秒縮めることに成功しました。

導入事例3:マシニング自動化・検査・箱詰め装置

建築機器用の製品を加工するマシニングセンターの工程でワーク重量が重いため、作業者とホイストクレーンによるワークの着脱、投入が行われていました。

そのため検査工程と搬送工程を含めて、マシニングセンター1台あたり5名の作業者が必要でした。

その工程の作業すべて(ワークの投入、取り出し、搬送、検査)をロボット化することで、作業者は5名から1名に削減することができました。

同時にホイストクレーンを使う危険作業から、作業者を開放することもできました。

HCI

https://www.hci-ltd.co.jp/

基本情報

(株)HCIは2002年6月設立。

本社は大阪府泉大津市、同じく泉大津市にデザインオフィス(板原工場)、ウェアハウス(板原工場)、HCI ROBOT CENTER(泉大津商工会議所内)、HCI ROBOT・AI LAB(泉大津市旭町)を展開しています。

事業内容は「ロボットシステム・AIシステム」、「ケーブル・ワイヤー・チューブ・シート製造装置・試験機」、「デバイス・制御装置」です。

2002年の設立時はケーブル・ワイヤー・チューブ・シート製造装置の製作、販売でスタート、2009年からロボットシステムの納入を開始しています。

2014年には三菱電機ロボットSIパートナーに認定、その後も川崎重工業、安川電機などのロボットパートナーに認定されています。

2015年の国際ロボット展に初出展して以降、様々な展示会に出展し、ロボットシステム導入促進のためのシステムインテグレーターとして展開しています。

対応業種自動車、化学、繊維、電気、食品
対応プロセスAIシステム、画像処理
住所大阪府泉大津市式内町6-30
URLhttps://www.hci-ltd.co.jp/
ロボットスクールの有無
ロボットショールームの有無

導入実績・導入事例

導入事例1 多芯ワイヤーハーネス自動製造システム

もともとケーブル・ワイヤーなど製造装置メーカーとして培ったノウハウを用いて、それまで困難とされてきた、ロボットによる多芯ケーブル用ワイヤーハーネス自動製造システムを開発しました。

システムには三菱電機の6軸多関節ロボットを2台搭載し、3Dビジョン・ビジュアルフィードバックユニット(クラボウ技術研究所の開発)を搭載しています。

ロボットが断面積0.3平方ミリメートルといった、細い電線をより合わせたケーブルの被覆をはがして、電線をほぐした後に、金属端子を圧着することができます。

完成品の検査工程はHCIが開発したAIで判定させているため、品質レベルの確保が可能になっています。

従来ワイヤーハーネスの製造は、人の手でも時間のかかる繊細な作業であったため、自動化によって大きな人件費の削減に繋げられます。

導入事例2 飲料物自動陳列ロボットシステム

コンビニやスーパーマーケットで、飲料用ペットボトルや缶の陳列作業は、店員が空き時間に行うようになっているため、来客が多い時間帯などで間に合わない場合があります。

その場合、売上機会の損失になってしまいます。

HCIが開発した「飲料物自動陳列ロボットシステム」は24時間、自動でペットボトルなどの在庫を監視していて、欠品時に自動で補充することができます。

ロボットに付いたセンサーにより、商品の向きを一定に補して補充することができます。

導入事例3 協働ロボットシステム

協調安全ロボットシステムは、従来のロボットと違い、安全性が高く人とロボットの作業エリアを分ける必要がありません。

スピードやパワーが小さかったり、接触時に瞬時停止するようにセンサーで制御されています。

スピードやパワーが無い分、作業速度や内容に制限がありますが、安全柵が不要だったり、安全装置の設置が不要になるメリットがあります。

HCIでは今後、広がりを見せるであろう協業ロボットのシステム導入を手掛けています。

例えば組み立てラインなどで使用する「ボルト挿入システム」、「ワーク搬送システム」などです。

またそれ以外にも、これまで産業用ロボットが使われていなかった、飲食店でも使用できるコーヒーなどを提供する「飲料提供システム」といった新しい試みも提供しています。

なんつね

基本情報

(株)なんつねは1925年10月設立、従業員数はグループ全体で389名です。

本社工場は大阪府大阪市、営業所は東京、北海道、北陸、東海、中国、四国、九州と日本全国に展開しています。

事業内容は「食肉製造装置の製造および販売」、「食肉加工工場・店舗の設計施工」、「食肉関係の製造販売」、「外食・中食商品製造コンサルタント」です。

1925年の設立時は「刃物工作所」としてスタートし、食肉切断機の開発販売などで事業を拡大しました。

一方で、食肉加工用の製造装置の周辺装置として、産業用ロボット導入を食品工場に導入する事業を開始しました。

3軸ロボットを工夫することで、垂直多関節ロボットより安価に自動化を実現させることに、強みを持っています。

そのロボットシステム開発力は展示会などでも評価されています。

対応業種食品
対応プロセス画像処理
住所大阪府藤井寺市大井4丁目17番41号
URLhttps://www.nantsune.co.jp/
ロボットスクールの有無
ロボットショールームの有無

導入事例 自動盛り付けロボ(スコーピオン)

コンベアに流れてくるスライスされた精肉を、トレーにバランスよく盛り付けするロボットシステムです。

2台のカメラを使用して、精肉の状態や盛り付けの状態をチェックします。さらには盛り付けの方法も、精肉ごとに盛り付け方を変えることが可能です。

作業スペースはこれまで人が立って作業していたスペース内に収まるので、レイアウトの変更が不要です。清掃時間も15分で完了するようにシンプルに設計されています。

処理能力は1時間当たり800パックが対応可能です。

まとめ

大阪府の産業用ロボットのSIer3社を紹介してきました。

・古賀機械製作所
・HCI
・なんつね

いずれのメーカーも本業の生産設備の製造のノウハウをいかして、新たにロボットシステム事業に参入したメーカです。

生産設備を手掛けてきた技術を持っているので、同じ製造業で自動化をご検討されているのであれば、悩みを共有して解決案を提案してくれると思います。

一度相談してみてはいかがでしょうか。

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