3D CADのフリーランスは稼げる?在宅できるかや単価の相場も紹介!

VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、3Dプリンターなどが普及し始めたことで、3D CADに興味を持った方も多いのではないでしょうか?需要が急増しているため、フリーランスになって収入を得たいと考えている方も少なくありません。
そこで本記事では、3D CADのフリーランスが稼げるかどうかを解説します。在宅できるかや単価の相場なども紹介するので、将来フリーランスとして仕事をしている姿をイメージしながら読み進めてください。
3D CADのフリーランスを始める難易度は高めだが将来性はある

3D CADでフリーランスを始めるのは、以下の2つの理由があるため少し困難です。
- 高度な専門知識が必要
- 高い費用が必要
まったくの未経験からフリーランスを目指す場合は、まずは知識を得るところからスタートしなくてはなりません。
なお、難易度が高くなるほど、参入者(競争相手)は少なくなります。参入者が少ないにも関わらず3D CADの需要が増えている状況だからこそ、3D CADのフリーランスには十分な将来性があるといえます。
参入難易度が高い理由と対策ポイントをしっかりと理解して、3D CADのフリーランスに挑戦する準備を始めてみてください。
高度な専門知識が必要
3D CADでは操作スキルだけではなく、2Dから3Dや3Dから2Dに変換する力など、頭の中で具体的にイメージする力が重要です。
つまり、図面を描く製図力だけではなく、次元を変換するのに必要な三角法などの知識が求められます。また、3Dでは重量や強度を考える必要もあるため、物理学や機械工学などの高度な専門知識も必要です。
他にも、業界ごとの専門用語を正しく理解する力も重要になります。例えば建築業界では「図面」と言っても
- 立面図
- 平面図
- 断面図
- 配置図
- 矩計図
- 構造図
- 意匠図
- 透視図
と8種類もあり、それぞれの図面の目的や、描かれている内容や意味を正しく理解しなければなりません。
このように、未経験では3D CADに挑戦することもハードルが高いです。逆に、すでに3D CADに対して知見がある方であれば、参入者が少ないことから案件獲得までスムーズに進められるでしょう。
3D CADに関する知識や、業界経験に不安な方がフリーランスを始めるには少し遠回りが必要です。未経験可の派遣やアルバイトから始める、2D CADの知識から順に取得するなど知識と経験を積めるように工夫しましょう。
高い費用が必要
3D CADをフルリモートや在宅で行うには、高い費用が必要です。特に高額なのはパソコンとソフトで、イニシャルコストだけでも50万円をゆうに超えます。
3D CADのソフトを動かすには、非常に高いスペックが必要です。スペックが不足するとソフトの動作が重くなり、場合によってはソフトが落ちることもあります。
例えばAUTODESK社のソフトで、3Dモデルを扱う場合の要件(一部抜粋)は下記のとおりです。
- メモリ:32GB以上
- グラフィックボード:出力4K、メモリ12GB以上
引用元:AutoCAD 2024 including Specialized Toolsets の動作環境
上記の要件に合う高性能なパソコンは、一般的にデスクトップパソコンです。ディスプレイやマウス・キーボードも購入する必要があり、総額は50万円ほどになります。
また、パソコンだけではなく、ソフトの購入(契約)も忘れてはいけません。有名なAutoCAD Plusは年間231,000円、Vectorworksは年間264,000円が必要です。最近は買い切りではなくサブスクリプション契約のため、イニシャルコストだけではなくランニングコストが生じる点にも注意してください。
高いイニシャルコストを準備できる資金、ランニングコストを払える稼ぐ力が必要になります。しかし、案件によってはフルリモートや在宅を実現できて、今よりも短い労働時間で高い収入を得ることも可能です。3D CADのフリーランスには、十分な将来性があります。
3D CADのフリーランスが高収入を目指せる3つの理由

3D CADのフリーランスが高収入を目指せる理由には、以下の3つがあります。
- 需要がある
- 差別化しやすい
- 報酬単価が高い
それぞれの内容について理解して、今よりも高い収入を得た将来をイメージしながら読み進めてください。
1. 需要がある
最近ではVRや3Dプリンターなどの普及により、3Dモデリングを扱える人材はどの業界でも貴重です。
実際、製造業で3Dプリンターが普及する影響は大きく、例えば試作品を簡単に作れるようになったことが挙げられます。以前は試作するだけでも金型を作る必要があり、費用や時間も必要でした。しかし、3Dプリンターの登場で簡単かつ素早く試作品を作れるようになったため、製造効率が大幅に上昇しています。
他にも、建築業などの現場でも3Dモデルの需要が高まっています。あらゆる角度から目視で確認できることや、2Dよりもイメージしやすいことなどが主な理由です。
このように、あらゆる業種で3D CADの需要の増加に伴い、3D CADを扱えるフリーランスの需要も高まっています。
2. 差別化しやすい
3D CADを扱うには、ソフトを扱う技術や業界に関する知識など高度な専門知識が必要です。また、クライアントから求められる技術と知識のレベルも高く、技術と知識の有無が案件の獲得に大きな影響を与えます。
つまり、十分な技術と知識を持つことで、他のフリーランスと差別化しやすいのがポイントです。差別化できれば案件を獲得しやすく継続発注も見込めるため、継続的な案件獲得を期待できます。
また、イニシャルコストとランニングコストが高いことから、参入者が少ない点も見逃せません。3D CADを扱えるフリーランス全体の人数が少ないことが、価格競争や価格崩壊が起きにくくしているため、高い収入や高単価な案件の獲得を目指せます。
3. 報酬単価が高い
需要があり要求スキルが高いことから、3D CADを扱う案件は報酬単価が高く設定されています。一般的な2D CADを扱う案件よりも、報酬単価は高いのがポイントです。
実際、業務委託を結ぶ案件は月50万円以上で設定されているものも多く、中には月90万円を超える案件もあります。産業用ロボットの需要拡大に伴い3D CADに関する案件が増加中のFA業界でも、月70万円以上の高単価な案件が募集されています。
もし3D CADのフリーランスに興味を持った方は、ロボカルにご相談ください。あなたのスキルや経験をヒアリングしたうえで、条件の合う案件を紹介します。
スキルシートの添削や単価交渉など、さまざまな側面からあなたの年収アップをサポートするので、まずはお気軽にご相談ください。
3D CADフリーランスの案件内容を紹介

3D CADを扱うフリーランスが対象の案件内容について、以下3点から紹介します。
- 業種
- 仕事内容
- 働き方
案件を探す際のポイントも解説するので、実際に案件を探しているシーンをイメージしながら読み進めてください。
業種
3D CADの案件を募集している業種の多くは、建築業や製造業です。DX化が急速に進んでいることも影響して、案件数も増えています。
また、FA業界にも同様の傾向があります。FA業界では現在、人手不足の解消や作業の効率化を目的に産業用ロボット需要が高まっているからです。
実際、産業用ロボットに関係する機械設計や制御設計では、3D CADを扱う案件が増えています。需要が高いことから高単価な案件も増えているので、案件獲得を目指しましょう。
仕事内容
主な仕事内容は、3D CADを使用した図面作成やモデリングです。企画や製造などに使う社内用のものから、取引先との提案用のものなど使用用途は多岐にわたります。
ただし、案件によっては図面作成やモデリングだけではなく、前後の作業工程を含む場合もあるので注意してください。クライアントと取引先の打ち合わせや交渉、作成した図面の仕様を検討したり、部材の拾い出しや積算をしたりすることもあります。
仕事内容は案件によって大きく異なるので、作業内容や仕事の範囲を十分に確認しましょう。
働き方
3D CADは専門性が高く需要もあることから高単価になりやすく、業務委託の案件が多いのが特徴です。1ヶ月以上の長期契約が可能な案件などの高条件や、高待遇なものがある一方で、勤務時間や勤務場所が決まっている案件もあります。
フルリモートで対応できるものもあれば、オフラインの打ち合わせが必要なものや、一部の作業工程でリモート対応が可能など、働き方はさまざまです。したがって「どうしても在宅がいい」など働き方にこだわりがある方など、希望に合った求人を探すことが重要になります。
しかし、自分の働き方に合った案件を見つけるのは困難です。そのような時には、ロボカルにお任せください。あなたのスキルや働き方の希望に合わせた案件を紹介します。
スキルシートの添削や営業代行、単価交渉や税務処理などもサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
3D CADで稼ぐ5つの方法

3D CADのフリーランスが稼ぐ方法は、以下の5つです。
- 実績を積む
- 知識を深める
- コミュニケーション能力を高める
- リピート率を意識する
- 営業を続ける
いずれの方法も安定して稼ぐ、高単価な案件を獲得する際に重要になるポイントです。それぞれ内容を確認しつつ、フリーランスとして稼いでいる姿をイメージしながら読み進めてください。
1. 実績を積む
案件の獲得率を上げるには、実績を積むことが重要です。十分な実績がなければ、クライアントはあなたに仕事を任せられません。
したがって、フリーランスを始めてからしばらくの間は、単価よりも案件の獲得数や仕事内容にこだわるのがおすすめです。例えば、使うソフトをひとつにしたり、応募先を知見のある業種に限定したりすることで、受注確率を上げて実績も積みやすくなりします。
また、スキルシートやポートフォリオも重要です。使用経験のあるソフトや、自身が作成したモデリングなどを材料にして、客観的かつ具体的な資料を作成しましょう。
実績が増えてきたら資料の内容を随時アップデートして、さらなる案件獲得の役に立てると効果的です。
2. 知識を深める
高い専門知識が求められる3D CADのフリーランスは、該当業種に関する知識を深める必要があります。知識を深めることで成果物の質が上がったり、クライアントとのやり取りがスムーズになったりすることで、クライアントの満足度がアップするからです。
建築業界であれば、建築に関係する知識として
- 構造力学
- 施工法
- 建築基準法
などの知識を得ると効果的です。他にも製造業界であれば、機械工学や材料工学などの知識を図面や打ち合わせに反映することで成果物の質が上がり、クライアントの満足度もアップするでしょう。
すでに操作スキルや知識を持っていても、現状に満足せず知識を深めることは重要です。クライアントの期待に応えて、契約の延長やリピート率の改善、単価アップなども目指しましょう。
3. コミュニケーション能力を高める
クライアントの求めるモデリングや質を実現するには、コミュニケーション能力が必要不可欠です。コミュニケーション能力の中でも
- 相手の求める要望を正確に理解できる力
- 相手の求める内容を的確に聞き出す力
は特に重要で、フリーランスとして稼ぐには欠かせない能力です。
案件によっては、クライアントの取引先と打ち合わせをする場合もあります。クライアントと取引先の双方の意見を正確に理解して、図面に反映させるスキルが必要です。
また、意見の内容が不足していたり抽象的だったりする場合には、相手に意見を求めることも重要になります。相手が思い描いているイメージを言葉で表現してもらえるように、相手の意見を引き出す工夫をしましょう。
したがって、1対1のコミュニケーション能力を高めつつ、多くの人の意見を理解したり聞き出したりできる力を高める努力も必要です。
4. リピート率を意識する
高度な専門知識が必要な3D CADにおいて、頻繁に新規顧客を開拓したり新規案件を受注したりすることはおすすめできません。したがって、クライアントの満足度を高めて、契約延長や追加依頼など、リピート率を意識した案件獲得を目指しましょう。
例えば、現職が建築業に属しているのであれば、建築関連の案件獲得を目指すのがおすすめです。仮に製造業などの異業種に挑戦すると、関連する専門知識を得るのに相応の時間が必要になります。
また、クライアントが変われば、使用するソフトが異なる場合もあります。 3D CADのソフトは高額なため、出費が増えるだけではなく操作方法の学び直しも必要です。
基本的には現職で得た知識を活かせる業種で、リピート率を意識した案件獲得を目指しましょう。
5. 営業を続ける
フリーランスは会社員と違い、契約期間の終了などで案件の継続が打ち切られる場合があります。したがって、営業活動を継続することを忘れてはいけません。
例えば、今受けている案件の契約が終了する前に営業活動を始めるなど、計画的に営業を始めるように工夫すると良いでしょう。長期的な案件に取り組んでいる期間中に、短納期の案件や比較的簡単な仕事内容の案件を獲得して、実績を積むことも効果的です。
クラウドソーシングのサイトや求人サイトを日々チェックして、気になる案件を見つけた際には、案件に取り組んでいる最中でも営業を行いましょう。
3D CADのフリーランスなら高収入も目指せる!

3D CADを使ったフリーランスを始めるには、高い専門知識だけではなく、パソコンやソフトなど高額な費用も必要です。そのため十分に稼げなければ、フリーランスとして生き残れません。
しかし、3D CADの需要は増え続けているため、案件数は増加し単価も上がっています。未経験者の参入が少ないことから価格崩壊や価格競争が起きにくく、専門知識の有無で差別化しやすいため、十分に将来性のある仕事です。
将来性のある3D CADのフリーランスで高収入を目指したい方は、ロボカルにご相談ください。あなたのスキルや働き方の希望に合った案件をご紹介いたします。
営業代行や単価交渉もサポートしますので、ぜひご利用ください。