機械設計で独立は可能?年収や求められる5つのスキルを解説

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製造業のDX推進などを背景に、機械設計エンジニアが独立するケースは増加傾向にあります。とはいえ、まだまだ企業に勤める働き方が一般的なのも事実です。

その中でも、ワークライフバランスをうまくとったり、年収をさらに上げたいと感じたりして独立を考えるエンジニアも多いのではないでしょうか。ところが、独立にあたって必要なスキルや、実際どのくらい稼げるかなどを知っておかないと、踏み切れないですよね。

そこで、この記事では以下の内容について解説します。

  • 機械設計で独立する人の現状や年収
  • 独立するメリット
  • 独立するリスク
  • 独立前にやっておくべきこと
  • 必要なスキル

独立、というキャリアを少しでも考えている人には必読の記事となっているので、ぜひ最後までお読みください。

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機械設計で独立する人はどれくらいいる?現状と年収を解説

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」のデータによると、機械設計エンジニアのうち、フリーランスや自営業など独立して働く人の割合は約9%です。他業界と比べても低い割合で、理由としては以下のことが挙げられます。

  • 案件数が少ない
  • 企業側の外注体制が整っていない

ところが、近年製造業のDX推進や開発スピードの短縮が求められる中で、機械設計分野におけるフリーランスの需要は増加傾向にあります。案件数も増加しており、独立のハードルは徐々に下がっているといえるでしょう。

会社員の機械設計エンジニアの平均年収は約670万円とされています。フリーランスとして独立した場合、スキルや案件の内容によって収入は大きく変動しますが、高単価案件を継続して受注できれば年収1,000万円も十分に可能です。

会社員時代に600万円程度の年収を得ていた人であれば、独立後3年で1,200万円を達成するケースもあるようです。

機械設計で独立するメリット3選

「独立ってした方がいいの?」という方のために、こちらでは機械設計エンジニアが独立するメリットを解説します。

  1. 収入アップが狙える
  2. 働く時間と場所の自由度が高くなる
  3. ストレスが減る

自身が働くうえで求めるものや、大切にしたいこと考えて独立が最適な選択肢なのか考える際の参考にしてくださいね。それぞれ詳しく確認していきましょう。

1. 収入アップが狙える

フリーランスは実力次第で高単価案件を受注できるため、短期間で収入を大幅に伸ばせます。企業に属している場合は昇給幅や年収の上限に限界がありますが、独立すればその制約から解放されるからです。

とくに、高度な専門スキルを持っている人材は、市場価値が高いので、高単価での受注が期待できます。

2. 働く時間と場所の自由度が高くなる

独立すると、仕事におけるさまざまな場面での自由度が高くなります。自身の得意に合わせた業務のみを選択できるだけではなく、ある程度働く場所や時間も自分で決められる点が魅力です

実際には、現場に足を運ぶ必要がある業務も多く、フルリモート化は難しい場面もありますが、それでも企業勤務と比べると格段に自由度は上がります。ワークライフバランスを向上させたい方にはおすすめの選択肢です。

3. ストレスが減る

フリーランスになるとどの案件を受注するか自分で選べるので、自分がやりたい・得意とする分野に特化した働き方が可能です。仕事へのモチベーションを保ちやすくなるため、働くことに対する満足度をあげやすくなるでしょう。

さらに、社内の人間関係や上下関係などに煩わされることがないため、対人ストレスからも解放されます。現職の人間関係に悩んでいる人には、独立は魅力的な選択肢でしょう。

機械設計で独立する2つのリスク

独立にはメリットも多く存在する反面、リスクもあります。独立を考える際は、必ずリスクを把握したうえで選択するようにしましょう。こちらでは、機械設計エンジニアとして独立する際のリスクを解説します。

  1. 収入が安定しづらい
  2. 事務作業などが増える

それぞれ詳しく確認していきましょう。

1. 収入が安定しづらい

フリーランスとして活動していくとなると、収入の不安定さは切り離せません。受注状況や繁忙期、閑散期によって月々の収入は大きく変動する可能性があります。

また、契約更新の停止や急な案件終了により、予期せず収入が途絶えることもあるため、常に安定した収入を保つのは難しいことを知っておきましょう。独立する際は、急に収入が落ち込んだ際にも生活に困らない程度の預貯金を持っておくことが重要です。

2. 事務作業などが増える

独立後は、設計以外の業務もすべて自分で行う必要があります。会社員は行う必要がない、以下のような雑務をこなす必要があるということを覚えておきましょう。

  • 案件獲得
  • 契約交渉
  • 経理
  • 税務
  • 社会保険手続き

純粋に設計に集中しにくくなるだけでなく、機械設計の専門知識以外のビジネススキルも広く求められます。うまくこなせないと、案件の質や単価が下がり、疲弊してしまうこともあります。資金に余裕がある場合は、適宜外注するなどして、負担が重くなり過ぎないよう注意しましょう。

機械設計で独立する前にやっておくべきこと3選

「独立したいけど何をしたらいいの?」という方のために、こちらでは機械設計で独立する前にやっておくべきことを解説します。

  1. 副業として始めてみる
  2. 環境と資金を準備する
  3. ポートフォリオと人脈を作る

すべて非常に重要なことなので、独立を考えている際は最後まで確認してくださいね。それぞれ詳しく確認していきましょう。

1. 副業として始めてみる

独立を決めてすぐに会社を辞めるのではなく、会社員の安定収入を得ながら副業で個人活動を始めるのが安全です。副業を通じて実績と信頼を構築し「この人に頼みたい」と思われるような関係性を築いておくと、独立後のスムーズな案件受注につながります。

独立時に仕事を発注してくれるクライアントを確保できると、独立後に案件がない状態になるリスクを抑えられるため、フリーランスとしてのキャリアを積みやすくなるでしょう。

2. 環境と資金を準備する

会社員時代には企業から支給されていた、ソフトやPCなどの業務環境は、独立後はすべて自己負担になります。どのCADソフトを使うか、購入するかなども検討する必要があります。

自身の習熟度や、汎用性を考慮して選ぶと良いでしょう。また、初期費用やランニングコストも想定し、収入がゼロになっても生活できるだけの資金を準備しておくのがおすすめです。半年〜1年分の生活費があれば安心できるでしょう。

参考記事:機械設計でフリーランスになるために必要なスキル5選!転職との比較や成功するためのコツも徹底解説

3. ポートフォリオと人脈を作る

独立前に、自分のスキルと実績を示すポートフォリオと、案件につながりそうな人脈を築いておきましょう。ポートフォリオは、以下のような内容を整理して、自身のスキルを最大限アピールできるようにするのがおすすめです。

  • 設計図面
  • 製品写真
  • プロジェクトにおける貢献内容

会社員時代の実績は守秘義務等を考慮する必要があるため、伝え方を工夫することも忘れないようにしましょう。

独立後は、会社員時代よりもさらに人脈が重要です。社内外のエンジニアコミュニティや勉強会に積極的に参加して顔を覚えてもらい、独立後の案件につながるチャンスを増やしておきましょう。

在職中に自分を買ってくれているクライアントがいる場合は、独立後も業務委託等で発注してくれる場合もあるため、関係作りには気を配ることをおすすめします。誠実に実績を積み、信頼を積み重ねることを意識していきましょう。

機械設計で独立する際に必要なスキル5選

「独立したいけど何ができたらいいの?」という方のために、機械設計エンジニアとして独立する際に必要なスキルを紹介します。

  1. CADなどのツール操作スキル
  2. 専門分野での高い技術力
  3. コミュニケーション能力
  4. 営業・交渉スキル
  5. 自己管理能力

企業に勤めている際には求められなかった能力なども必要になるケースがあるため、ぜひ最後まで確認して独立準備に活かしてくださいね。それぞれ詳しく確認していきましょう。

1. CADなどのツール操作スキル

設計ツールの操作スキルは、独立後も必須です。契約先によって使用するツールを指定されることもあるため、主要なCADやCAEツールに一通り対応できるようにしておくことが望ましいです。2Dしか扱ったことがない人は、3Dのスキルも磨いておくと案件の幅が広がります。

高度な解析スキルやプログラミング知識を持っていると付加価値となり、高単価案件の受注につながるかもしれません。また、設計ツールは日々アップデートされていきます。常に新バージョンや新ソフトに対応できるよう、情報収集も欠かさないようにしましょう。

2. 専門分野での高い技術力

「この分野なら自信を持って対応できる」と言えるような専門分野があると、フリーランスとしての市場価値が高まります。たとえば、以下のような需要の高い分野に専門性を持っていると、非常に有利です。

  • 精密機器の設計
  • ロボット関連
  • 自動車
  • 医療機器分野

専門性が高いと、高単価案件の受注につながりやすくなるので、独立する前から自分の専門領域を深掘りして、ブラッシュアップを続けましょう。

3. コミュニケーションスキル

独立後は、顧客との打ち合わせやチームメンバーとの連携など、会社員時代は営業が担当していた業務もすべて自分で対応する必要があります。相手の要望を正確に汲み取り、信頼を得られるようなコミュニケーション力が必要です。

うまくコミュニケーションが取れないと、信頼を得にくくなるので継続案件を受注しにくくなるでしょう。円滑なコミュニケーションが取れるよう、自身の発言やメールの文面を一度見直してみるのもおすすめです。

また、会社員時代にチームを主導したリーダー経験やディレクション経験があると高く評価されることがあるため、積極的にアピールしていきましょう。

4. 営業・交渉スキル

独立すると、営業や交渉も自分で行う必要があります。良い技術を持っていても、自分で案件を獲得するための営業・交渉スキルがないと収入につながりません。

見積もりの出し方や提案方法などの基本的なビジネススキルのほか、自身を売り込んでいく営業力を身につけておくべきです。「どうしても営業が苦手」という場合は、エージェントの力を活用するのも効果的です。

工場エンジニア特化型エージェントの「ロボカル」であれば、機械設計の技術を十分に活かせる優良案件を紹介してもらえます。営業の負担を減らしながら案件を獲得できるため、非常におすすめの選択肢です。

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5. 自己管理能力

独立後は、案件進行スケジュールや進捗の管理も、すべて自分次第です。常駐の場合は納期が重なることはないですが、そうでない場合は納期が重ならないよう調整したり、締め切りをしっかりと守れるよう、作業量のバランスをとる工夫をする必要があります。

独立後は自身の行動を制限する要素が少なくなるため、生活と仕事のメリハリをつけながら生産性を維持していく努力が求められます。また、フリーランスとして稼ぎ続けるためには、常に自身のスキルアップを行わなくてはいけません。

そのため、実際の設計業務でスケジュールを埋めてしまうと、収入が伸び悩みやすいです。新案件獲得のための営業に使う時間や、スキルアップのための勉強時間の確保など、将来を考えたうえで自身のリソースを分配していくようにしましょう。

【まとめ】機械設計で独立するためには入念な準備が重要

機械設計での独立は、スキルや戦略次第で収入や働き方の自由を大きく広げられる魅力的な選択肢です。一方で、収入の不安定さや事務作業の煩雑さといったリスクもあります。独立を成功させるためには、入念な準備と継続的な学習が欠かせません。

独立に不安がある方は、フリーランス設計者を支援する「ロボカル」のようなサービスを利用することで、案件獲得や営業面の不安を大きく軽減できます。

フリーランスとして活動するうえで最も高い壁となりうるのが「案件獲得」です。ロボカルであれば、業界に精通したエージェントが担当し、案件に対する相談まで行ってくれるため、安心です。ぜひ活用を検討してみてくださいね。

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