【2025年】機械設計の平均年収はどれぐらい?具体的な年収アップの方法を徹底解説

  • Facebook
  • X
  • はてな
  • LINE
  • Pocket

機械設計エンジニアをはじめとしたファクトリーオートメーション(以下FA)業界は、高度なスキルや実績が求められる分、高収入を期待できる職種です。

2025年現在、製造業全般は深刻な人材不足が続いており、専門的な人材の需要が日々高まっています。そこで、優秀な機械設計エンジニアとしてキャリアを築くことで、安定した収入と将来性が期待できます。

しかし、具体的な平均年収について意識したことがある方は少ないのではないでしょうか。

そこでこの記事では、機械設計エンジニアの平均年収や年収アップの方法、高収入が期待できる業界などを詳しく解説します。

機械設計エンジニアの収入について具体的な知識を得たい方は、ぜひ最後までご覧ください。

\ 専任アドバイザーが案件探しを徹底サポート /
非公開求人あり 無料登録して求人・案件を探す

機械設計エンジニアの平均年収は?他の製造業とも比較して解説

まずは機械設計エンジニアの平均年収について、以下3つの項目で解説します。

  • 【結論】機械設計技術者の年収の全国平均は612.4万円
  • 新卒者の初任給は20万円以上
  • ほかの製造業と比較しても機械設計技術者の平均年収は高め

【結論】機械設計技術者の年収の全国平均は612.4万円

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」のデータによると、機械設計技術者の平均年収は612.4万円でした。この数値は厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」を参考にしています。

一方、国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の全給与所得者の平均年収は約460万円です。このことから、機械設計技術者の平均年収は全国的にもかなり高めに位置することがわかります。

上記のデータをもとに機械設計技術者の給与を時給換算すると、それぞれ以下のようになります。

労働形態時給備考
一般労働者
(正社員や無期契約社員など)
2,820円残業代、賞与を含む
短時間労働者
(パートタイム労働者)
1,945円残業代、賞与を含まず

また「job tag」に掲載されている、その他の機械設計エンジニアの平均年収を次にまとめたので、参考にしてください。

  • 自動車技術者:712万円
  • 精密機器技術者:612.4万円
  • 電子機器技術者:688.2万円
  • 医療機器開発技術者:688.2万円

機械設計エンジニアのなかでも、自動車関連の技術者は需要が高く、年収も高めになっています。

新卒者の初任給は20万円以上

機械設計エンジニアの新卒初任給は、業務内容や企業規模によって異なります。ここでは機械設計関連の企業から2025年度採用の新卒初任給を10社、ランダムに抜き出して表にまとめたので参考にしてください。

企業名
クボタ機械設計株式会社理系大卒:250,300円
理系短大・専門卒:224,500円
文系短大卒:217,800円
本田技研工業学部/高専専攻科卒:262300円
修士了:287800円
株式会社デンソーグループ開発技能(本科卒):207,800円
開発技能(専攻科卒):213,600円
株式会社シミズオクト大卒:228,900円
短大/専門/高専卒:218,700円以上
株式会社メイテック修士了:23万9,500円 
大学卒:22万7,200円
関西エアポート株式会社大学院卒:270,000円
大卒:250,000円
高専専攻科卒:250,000円
株式会社オプト・システム専門/能開卒:205,000円
高専/短大卒:215,000円
大学卒:230,000円
大学院卒:245,000円
株式会社FUJI修士了(技術職・総合職):250,000円
大学卒(技術職・総合職):235,000円
高専卒(専攻科卒 技術職):235,000円
高専卒(本科卒 技術職):210,000円
株式会社北村製作所220,000円程度
エース設計産業株式会社200,000円程度
各企業の公式サイトから引用

上記10社の初任給の平均を取ると「236,562円」となり、いずれも20万円以上になっています。この結果から、機械設計エンジニアであれば、新卒採用であっても20万円前後の給与は期待できます。

厚生労働省「学卒者の初任賃金(令和6年3月新規学卒者の求人初任給賃金調査)」によると、大卒初任給全体の平均は21万6,500円です。そのため、大卒以上で機械設計として入社すれば、平均以上の月収を得られる可能性が高まります。

ほかの製造業と比較しても機械設計技術者の平均年収は高め

job tag」に記載されているデータをもとに、機械設計と他製造業の平均年収を表にまとめたので、それぞれ比較してみましょう。

業種平均年収
機械設計技術者612.4万円
自動車技術者712万円
半導体技術者688.2万円
電気技術者688.2万円
医療機器開発技術者688.2万円
精密機器技術者612.4万円
産業用ロボット開発技術者612.4万円
システムエンジニア(SE)557.6万円
産業用ロボットの設置・設定484.1万円
配電盤・制御盤等組立414万円

比較すると機械設計の職種は、ロボットティーチングや制御設計よりも年収が高めに位置します。

ただしこれはあくまで平均値なので、必ずしも機械設計が他職種を上回るわけではない点に注意してください。

機械設計で年収が高くなりやすい3つのジャンル

高年収を目指すならば、ジャンル選びは重要です。ここからは、機械設計で年収が高くなりやすいジャンルを3つ紹介します。

1. 自動車
2. 医療機器
3. 半導体関連

1. 自動車

自動車業界は自動運転などの技術革新が急速に進んでおり、エンジニアの需要が高い業界です。まだまだエンジニアが足りておらず、各自動車メーカーは優秀な技術者を血眼で探しています。

自動車技術者は、機械設計のなかでも平均年収がトップクラスです。厚生労働省「job tag」によると、平均年収は712万円となっています。

大手自動車メーカーであれば、年収800万円以上が提示されることも珍しくありません。

引用:doda

自動車業界はほぼすべて大企業なので、リスキリング制度など福利厚生が充実している傾向にあります。資格やスキルに応じて増収も見込めるでしょう。

自動車業界は、スキルや実績を踏まえたキャリアアップにより、年収1,000万円も現実的に狙えます。

2. 医療機器

医療機器設計は人命に直接関わる職種なので、エンジニアには高い精度と技術力が必要です。専門性の高さゆえ、見合った年収が用意されます。

厚生労働省「job tag」によると、医療機器設計の平均年収は688.2万円です。企業規模にもよりますが、会社によっては年収700万円も視野に入ります。

引用:doda

医療機器の需要は尽きる可能性がゼロなので、景気変動の影響を受けにくい業界です。加えて、今後は世界的な少子高齢化により、ますます医療機器の需要は増加していきます。

拡大する需要とは裏腹に、医療機器を造れるエンジニアはまだまだ足りていません。今後は生成AI分野との相性の良さもあり、ますます医療機器のエンジニアは不足する可能性が高いため、狙い目の業界です。

3. 半導体関連

半導体業界は、2020年の世界的な不足から急速に回復している途中であり、製造工場と従事する技術者が足りない状態が続いています。

厚生労働省「job tag」においても、半導体技術者の平均年収は688.2万円です。ロボカルにある次世代半導体の研究開発部門の求人では、想定年収720万円以上のものも存在します。

引用:ロボカル

半導体不足は、年月とともに改善されていく見通しです。しかしながら、新たに建てられた半導体工場の立ち上げにともない、エンジニアの人材不足は加速する可能性が高いとされています。

国内でも北海道にラピダスの大規模工場が建設されているなど、ますますエンジニアの需要は増していくと見られます。

専門性が高い方にとって、半導体は今後のさらなる将来性を期待できる業界といえるでしょう。

機械設計エンジニアが年収アップする3つの方法

機械設計エンジニアが年収アップするための主な方法は、以下の3つです。

1. 今の会社でキャリアアップする
2. 好待遇な企業に転職する
3. フリーランスとして独立する

1. 今の会社でキャリアアップする

現職でキャリアアップを目指すのは、年収を上げるのにもっとも堅実な方法です。

具体的に評価基準が定まっている企業であれば、基準に合わせて自分の業務内容を見直し、高評価を得られるように働きかけましょう。評価基準に沿って仕事を遂行すれば、自然なキャリアアップを狙えます。

また、海外出張がある企業は、評価基準に語学力が含まれている場合があります。そのような企業はTOEICの点数が評価対象になる可能性が高いため、TOEICの勉強を始めるのも良い手段です。

現職でのキャリアアップは、1年単位で劇的な昇給が見込めるわけではありません。ですが、慣れた環境で着実に年収を上げたい方であれば、もっともおすすめな方法です。

2. 好待遇な企業に転職する

自分のスキルに自信がある方は、思い切って今より好待遇な企業への転職を検討してみましょう。

待遇が良い企業へ転職できれば、すぐに年収が上がります。転職で年収を高めるためのコツとしては、以下の点が挙げられます。

  • 大企業に転職する
  • 平均年収が高い業界に転職する
  • 管理職に転職する

とくに中小企業に勤めている場合、大企業に転職できれば大幅な年収アップが可能です。大企業では上流工程の業務や、今まで関与がなかった業務に携わりやすいため、スキルアップも同時に狙えます。

また転職先が中小企業であっても、自動車関連や医療機器関連、半導体関連のような、平均年収が高い企業に転職するのも良い手です。上記の業界は高い技術が要求される分、高収入が期待できます。

同規模程度の企業への転職であれば、管理職を狙うのも良いでしょう。管理職は多くの企業が募集しており、採用されれば背負う責任の分だけ高収入が得られます。

どのような転職方法が自分に合っているか確認するには、自己分析が重要です。ロボカルでは、専門のアドバイザーが自己分析のお手伝いをさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

3. フリーランスとして独立する

機械設計のフリーランスとして独立するのも、年収を上げる選択肢の1つです。フリーランスとしてうまく立ち回れば、正社員と比較しても大幅な年収アップが狙えます。

機械設計でフリーランスになると、自分の営業力や人脈を駆使し、クライアントと契約する業態になります。固定給の会社員とは違い、労働量で報酬が大きく変動するので、案件次第では年収1,000万円も夢ではありません。

ただし、機械設計のフリーランスで高収入を得るには、多くの事前準備と絶え間ない努力が必要です。生半可な気持ちで会社を辞めると、逆に収入がゼロになる危険性があります。

もし機械設計でフリーランスへの転身を考えている方は、ぜひロボカルにご相談ください。専門のアドバイザーが、独立について一緒に考えます。

\ 専任アドバイザーが案件探しを徹底サポート /
非公開求人あり 無料登録して求人・案件を探す

機械設計の年収アップにつながる4つのスキル

機械設計で年収アップを狙う際は、以下4つのスキルを身につけるのがおすすめです。

1. 工学に関するスキル
2. マネジメントスキル
3. コミュニケーションスキル
4. 語学スキル

1. 工学に関するスキル

機械設計エンジニアにとって、専門的な工学知識は基本スキルです。機械設計には、以下に挙げるような工学に関する知識が求められます。

  • 4大力学の知識
  • 素材の知識
  • 素材の加工方法の知識 など

耐久性と安全性、操作性をすべて確立させた機械の製造には、あらゆる工学スキルが欠かせません。

工学の知識を身につけるには、自主的な勉強が重要です。単純な継続学習が辛い方は、資格取得など目的意識を持って学習を進めるのがおすすめになります。

2. マネジメントスキル

会社員として年収アップを目指す際、重要となるのがマネジメントスキルです。

機械設計エンジニアは順当に昇進していけば、いずれ管理職になります。PLやPMなどの管理職は、チームの中心となり、プロジェクトを主導で進める立場です。

管理職になった際に重要なのがマネジメントスキルです。マネジメントスキルがあれば、プロジェクトを効率的かつ確実に進められます。

プロジェクトを無事に完遂する手腕は企業からの評価に直結し、そのまま年収アップにつながるでしょう。

マネジメントスキルは、エンジニアとしての場数を踏むことで徐々に蓄積していきます。機械設計の現場をいくつもこなし、少しずつ経験を積むことが重要です。

3. コミュニケーションスキル

機械設計で年収を上げていくには、技術力が高いだけでは不十分です。

機械設計の現場では、1人でプロジェクトを進めるわけではありません。チームメンバーと密接に連携し、協力して業務をこなす必要があります。

また設計のみならず、クライアントから要件を的確にヒアリングすることも重要です。自身の設計意図を明確に伝え、その内容をチーム内で明確に共有できる力は、企業ならびにクライアントからの評価に直結します。

意思の齟齬やトラブルを未然に防ぐコミュニケーションスキルは、年収アップの面でも技術力と同じぐらい重要です。

4. 語学スキル

現在のFA業界ではグローバル化が進んでいるため、語学スキル、とくに英語力は重要です。英語が話せることは、機械設計エンジニアの市場価値を高めます。

実際の求人を見てみると、評価基準にTOEICの点数を用いている企業が存在します。

引用:リクナビNEXT

このような規模が大きい企業であれば、海外出張などで国際的なプロジェクトや学会に参加する機会が多くなります。その際に、英語力は必須スキルです。

現在のグローバルな情勢を鑑みると、機械設計で年収アップを考えるのであれば、英語学習は積極的に進めるべきです。

機械設計エンジニアが年収を上げるための具体的な方法を3つ紹介

1. 実務経験を積む
2. 関連する資格を取る
3. 転職エージェントに相談する

1. 実務経験を積む

機械設計エンジニアが年収を上げるには、まず実務経験を積むことが重要です。将来的に転職するか否かに関わらず、現職で実務経験を積み、誇示できる実績を作りましょう。

実務を着実に成功させて社内評価が良くなれば、現職での年収アップも期待できます。

たとえ転職する予定であっても、実績を積むことは重要です。実績があれば応募先の幅が広がり、より高年収の企業に転職できる可能性が高まります。

2. 関連する資格を取る

機械設計に関する資格は、自身の強みとして直接提示できる武器になります。以下に挙げる資格は、現職・転職・独立のどれを取っても有利に働くでしょう。

  • 第二種・第一種電気工事士
  • 第三種・第二種・第一種電気主任技術者
  • 技術士資格
  • 機械設計技術者
  • 機械・プラント製図技能士
  • CAD利用技術者
  • 危険物取扱者

上記の資格は単なるスキルの証明のみならず、専門知識の習得にも役立ちます。勉強過程で学習した知識は、日常業務の質を向上させます。

資格取得は直接的な年収アップにつながるうえ、専門知識も身につくので、積極的に取り組みましょう。

3. 転職エージェントに相談する

直接的な年収アップにはつながりませんが、転職エージェントへの相談もおすすめの方法です。

転職エージェントに相談すれば「年収にすると、これぐらいが今の自分の市場価値」という客観的な評価を、専門のアドバイザーがしてくれます。現在自分がどの程度の技術者か、客観的に知っておくのは重要です。

もし自分が十分な市場価値を持つと判断できれば、現職よりも好待遇な企業への転職が叶う可能性が高まります。

注意点として、エンジニアのような専門性の高い職種は、相談するエージェントを選別しましょう。専門知識を持つアドバイザーに相談すれば、的確な評価を下してくれます。

ロボカルでは、FA業界に精通したアドバイザーのみが在籍しています。あなたの市場価値を正確に測りますので、ぜひ相談の際は当社にお任せください。

【まとめ】自分の市場価値を明確にして年収アップを目指そう!

機械設計エンジニアは専門性が高く、平均年収が全国水準より高めな職種です。ほかの製造業と比較しても高水準にあり、ハイスキルなエンジニアであれば年収1,000万円も現実的に可能です。

もし転職や独立による年収アップを考えている場合は、綿密な事前準備が重要となります。自身のスキルの棚卸しや実績の整理などを行い、自分の市場価値を明確化してから行動に移りましょう。

自分1人での転職や独立に自信がない方には、当社が運営するFA業界専門の案件サイト「ロボカル」がお手伝いさせていただきます。専門のアドバイザーへ相談を考えている方は、ぜひ以下のリンクからご連絡ください。

\ 専任アドバイザーが案件探しを徹底サポート /
非公開求人あり 無料登録して求人・案件を探す
  • Facebook
  • X
  • はてな
  • LINE
  • Pocket