ロボットティーチングの平均年収は520万円！必要な資格や将来性も解説！
産業用ロボットに関わる仕事であるロボットティーチングの年収はどれくらいか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
また、キャリアアップや将来性など、長く働ける仕事かどうかも気になるところです。
そこで本記事では、ロボットティーチングの年収や求人内容を解説します。ロボットティーチングの仕事に就きたい方や転職を考えている方に向けて、必要なスキルや資格も紹介します。
ぜひ本記事を最後まで読み、あなたの将来設計に役立ててください。
ロボットティーチングの年収とは
ロボットティーチングの平均年収に明確な数値はありませんが、業種の年収を平均すると約520万円です。
| 業種 | 平均給与 |
| 化学工業 | 568万円 |
| 金属機械工業 | 545万円 |
| 製造業（その他の製造業） | 448万円 |
※給与所得者全体の情報であり、部署配属後の給与ではありません。
また、業種に加えて、工場で製造するものの種類によっても年収は異なります。例えば半導体の工場に勤めれば約540万円、精密機器であれば約520万円です。このように同じ業種でも、年収に約20万円もの差が生じます。（参考：マイナビ転職）
最近では会社員の求人だけではなく、フリーランス・業務委託を対象とした案件もあります。平均年収を上回る年収720万円の求人があったり、フリーランス・業務委託の案件の中には月収60万円以上の高単価の案件もあったりします。
平均値で見ると520万円ほどですが、実際は業務内容や働き方によって大きく変わると理解しておきましょう。
もし今の年収に不満がある方や、転職や独立を考えている方はロボカルにご相談ください。転職を考えている方には高待遇・好条件の転職先を紹介することで、あなたの年収アップをサポートいたします。
独立を考えている方には高単価案件の紹介やクライアントとの単価交渉を代行することで、収入アップをお手伝いします。まずはお気軽にご連絡ください。
ロボットティーチングの求人内容
ロボットティーチングの求人内容について、以下の3点から解説します。
- 主な仕事内容
- 勤務地
- 待遇・福利厚生
求人内容の見るべきポイントも紹介するので、求人を確認する際の参考にしてみてください。
主な仕事内容
制御設計で開発されたソフトウェアを産業用ロボットにインストールして、実際の現場で動くようにティーチングするのが主な仕事です。
したがって、ロボットティーチングの求人を確認する際は、ティーチングを行う対象の産業用ロボットが「どこで」「どのようなソフトで」使用されているかが重要です。
「どこで」は業種のため、年収を左右する重要な要素です。「どのようなソフトで」は、知識や技能が仕事内容に合っているかを見極めるポイントとなります。
例えば、エンジニアリング会社に入社あるいは転職を希望するのであれば「主な取引先の業種」、工場のティーチング部などへの配属を希望する場合は、「工場の業種」を確認しましょう。
産業用ロボットを動かすために必要なシミュレーター（例：CAD）や ソフト（例：PSR）などを確認すると、知識や技能のミスマッチを防げます。また、YASKAWA YRCシリーズやFANUC協働ロボットなどの使用機器も確認しておくと、すでに持っている知識や技能を活かせるのでおすすめです。
ただし、一部の求人にはロボットティーチングだけではなく、以下のように機械設計や制御設計の仕事内容が含まれることもあります。
仕事内容の例：
- 客先との打ち合わせ〜納品、現地支援まで
- 制御設計〜現地デバッグ調整まで
- ティーチング〜立ち上げまで
求人によって仕事の範囲は大きく異なるので、求人を見る際には仕事内容を十分に確認しましょう。
なお、ロボットティーチングの求人を探す際は、検索時に入力する単語がポイントです。ロボットティーチングの求人を「ロボットティーチング」と検索するだけでは、検索結果が少なく表示されることがあります。「ティーチング」や「教示」などと記載している求人もあるため、単語を入れ替えながら検索してみてください。
勤務地
現場に設置された産業用ロボットをティーチングするのが主な仕事のため、産業用ロボットが稼働している工場もしくは周辺地域が勤務地になります。
ソフトウェアやロボットメーカー関連の会社に就職した場合は、会社だけではなく納入先での現場作業が必要です。現場が遠方であれば日帰り出張や宿泊出張、数ヶ月や年単位で顧客先に常駐するような場合もあります。
また、工場勤務の場合でも、該当の工場だけが勤務地ではありません。別の地域にある工場への異動や、関連工場への出張もあります。
外資系や海外メーカー、国内メーカーでも海外に工場がある会社への就職を希望する際には、海外出張や海外赴任の可能性があることを考えておきましょう。
待遇・福利厚生
昇給や家賃補助など以外に、技術職のロボットティーチングに就く以上、知識と技術の向上は必要不可欠です。したがって、求人内容を見る際は、資格取得手当など各種支援の有無も確認しましょう。
未経験の方は基礎知識の習得に、eラーニングの導入や研修会の実施に積極的かどうかを確認するのがおすすめです。十分な知識がないまま現場でティーチングを行うと、技術的なミスだけではなく、思わぬ労働災害につながる恐れがあります。
また、家賃補助があっても、勤務地が僻地にある場合は、社宅の有無を確認しましょう。ライフプランを重要視している方は、転勤や海外出張などの有無も確認しておくと、いざという時でも落ち着いた対応ができます。
しかし、数ある求人の中から、あなたのスキルや仕事の価値観に合った求人を見つけることは困難です。そのような時には、ロボカルにご相談ください。
あなたに合った求人を厳選してご紹介します。スキルシートの添削や商談対策などもフォローいたしますので、まずはお気軽にご連絡ください。
ロボットティーチングに必要な知識と技能を紹介
ロボットティーチングに必要な知識と技能について、それぞれ詳しく紹介します。将来の就職先を考えている学生の方や、未経験で転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
必要な「知識」とは
未経験でロボットティーチングに必要な知識を理解するためには、理系の基礎的な知識を持っていることが重要です。
例えば大学の工学部や理工学部などを卒業していれば、ロボットティーチング未経験でも必要な知識を理解しやすくなります。
- 電気電子工学科
- 電子システム工学科
- 情報システム学科
- 電子ロボット工学科
- 機械工学科
などで電子機器やシステムについて勉強していると、ロボットティーチングの知識を習得しやすいでしょう。
また、基礎的な理系の知識に加えて、シーケンス制御やフィードバック制御などの入門書を、入社前に読むこともおすすめです。入社後の教育内容を理解しやすくなるように、スムーズに知識を習得できるような準備をしておきましょう。
なお、ロボットティーチングに活用する知識は、会社によって大きく変わります。例えば効率化のために独自のソフトを使用している会社の場合は、その会社に合わせた知識を身に着けなくてはなりません。
会社ごとの知識については、入社後に研修などで教われるケースが大半です。そのため未経験であることを理由に、求人に応募することをためらう必要はありません。
必要な「技能」とは
ロボットティーチングを行うには、知識だけではなく技能も必要です。技能の証明のためには、特別教育を修了する必要があります。
労働安全衛生規則の第三十九条の規定に基づき、産業用ロボットがある環境で業務（ロボットティーチング）を行う場合は、以下の特別教育を修了しなくてはなりません。
・第十八条 産業用ロボットの教示等の業務に係る特別教育
・第十九条 産業用ロボットの検査等の業務に係る特別教育
引用元：JISHA｜安全衛生特別教育規定
企業によって、社内で特別教育を受けられるケースと、外部で受講する必要があるケースに分かれます。
外部で受講する場合は、以下のようなメーカーが開催するスクールに参加します。
いずれの講習会も、各メーカーが長年培ってきたノウハウを学べます。入社後に必要な知識や技能を新たに得る目的としてだけではなく、転職や独立に向けてのスキルアップを目的に受講するのも良いでしょう。
ただし、講習会には1日で終わるものもあれば、2日以上の受講期間が必要なものもあります。仕事の日程調整や受講費用が必要なだけではなく、遠方で開催される場合には交通費や宿泊費が必要なことも忘れないでください。
キャリアアップにおすすめの資格2選
ロボットティーチングでキャリアアップしたい方におすすめの資格は、以下の2つです。
- 産業用ロボット特別教育インストラクター
- ロボットSI検定（ロボットシステムインテグレータ検定）
それぞれの資格の費用や日時など、受験するメリットなども紹介するので参考にしてください。
産業用ロボット特別教育インストラクター
現場での作業に必要なのは「産業用ロボットの教示（または検査）等の業務に係る特別教育」ですが、キャリアアップを考えるのであれば「産業用ロボット特別教育インストラクター」の取得をおすすめします。
産業用ロボット特別教育インストラクターとは、ロボットティーチングを行う作業員に対して特別教育を行う際に必要な資格です。社内に1人でも資格保持者がいれば、外部に特別教育の講習開催を依頼したり、特別教育を受講させるために社員を出張させたりする必要がなくなります。
つまり、会社にとって資格保有者は特別教育を行えるだけではなく、受講料や出張費などの経費削減にも貢献する貴重な人材です。リーダーや管理職など、部下を持つ立場へのキャリアアップを目指している方は資格の取得を目指しましょう。
ただし、インストラクターになるための講習は特別教育と内容が異なることに加えて、下表のように受講に必要な日数や費用が異なるので注意してください。
| インストラクター | 特別教育 | |
| 日数 | 4日間 | 3日間 |
| 費用 | 約10万円 | 約4万円 |
中央労働災害防止協会が実施する産業用ロボット特別教育インストラクターの講習会は、東京（公式ホームページ）と大阪（公式ホームページ）で実施されています。実施時期は会場によって異なり、各回20名と定員も設けられているので、受講を考えている方は早めに申し込むのがおすすめです。
ロボットSI検定（ロボットシステムインテグレータ検定）
ロボットティーチングに関する知識と技術があることを客観的に証明する資格として、習得をおすすめしたいのがロボットSI検定（ロボットシステムインテグレータ検定）です。
2025年4月から新たに2つの区分を設けて、以下の4つに変更されています。これから受験しようと考えている方も、すでに受験済みの方も申込時には受験区分に注意してください。
- 新3級
- 新2級（旧3級）
- 新1級
- SIエキスパート（旧2級）
また、本資格は厚生労働省の認定申請が予定されています。厚生労働省に認定されて認知度が上がれば、案件の応募条件に必須スキルとして加わる可能性もあります。
社内での評価や転職時のアピールポイントとしても効果を期待できるため、計画的に受験して各区分の合格を目指しましょう。
ロボットSI検定の試験には、筆記試験と実技試験があります。2025年度 2級（旧3級）の試験予定は下表のとおりです。
| 2級（旧3級） | |
| 受付 | 2025年4月1日〜6月6日17時 |
| 受験料 | 筆記試験：10,000円 実技試験：40,000円 |
| 試験日 | 筆記試験：2025年6月14日 実技試験：2025年7月 4日〜 ※実技試験の日程は会場によって異なる |
| 受験会場 | 筆記試験：東京・愛知・大阪 実技試験：東京・愛知・大阪・兵庫 |
また、2025年2月に実施された2級（旧3級）の合格率は下表のとおりなので、受験を検討している方は参考にしてみてください。
| 2級（旧3級）の合格率 | |
| 筆記試験 | 92.6% |
| 実技試験 | 56.4% |
| 最終結果 | 52.5% |
2025年度 SIエキスパート（旧2級）については、11月に実施予定です。SIエキスパート（旧2級）に挑戦したい方は、ロボットSI検定の公式ホームページをチェックしてください。
ロボットティーチングなら年収アップを実現できる！
ロボットティーチングの年収は約520万円です。また、将来性のあるロボットティーチングには、年収アップの可能性を十分に秘めています。人手不足の対策や作業効率の向上を目的に、産業用ロボットの需要は増え続けているからです。
産業用ロボットが増えるほどロボットティーチングの需要も増えるため、将来性のある職種として今後ますます注目が集まるでしょう。
今の職場で年収アップを見込めず将来が不安な方は、転職や独立を検討するのもおすすめです。そのような時には、ロボカルを利用してみてください。
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